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催眠演舞 カウントダウン5日前SS

 おくとぱすさんに書いていただきました!

「えー、テンちゃん、知らないのー!?」

 八曜学園の教師、七星苗を取り巻く女の子たちから、一斉に驚きの声が上がった。
 昼休みの校庭である。
 気さくで親しみやすい苗は、教え子たちに慕われており、昼食時にはいつも彼女を取り巻く輪ができていた。なおこの表現はすべて苗の主観によるものである。「テンちゃん見てるとさ、色々悩んでたことがどうでもよくなるんだよねー、こういう人でもどうにかなるんだ、人生なんてちょろいちょろいって」という声を彼女が耳にしたことがあるかどうかは定かではない。

「知らないって、なにー?」

 発言者と年齢差をまるで感じさせない口調で、苗は訊ね返した。
 その口の端に、ご飯粒がはりついている。
 料理能力が壊滅的な上に、量さえあればそれでよし、味覚および食の内容を追究する意欲が極端に乏しく、弁当箱ぎっしりの白飯に体にいいからとすりゴマを大量に振りかけ醤油をかけただけという昼食を摂っているところを教え子たちに見られ、あまりの情けなさに「哀れなテンちゃんに食べ物を恵んであげる会」が即座に結成されたことも知らず、次から次へとみんながおかずを分けてくれることを今時の子は料理が好きなんだなあということでいい時代だありがたいなあ嬉しいなあこれからもがんばらなくちゃなあと教師であることの喜びに浸りきっている、それが七星苗という女性教師である。

「夜の校舎に、猫が出るって話」
「ねこ? ニャーの、猫?」

 およそ人にものを教える立場の人間とは思えない、外国語に訳するのがきわめて困難な言い回しで、苗はさらに訊ねた。

「そう、その猫」
「猫が、校舎に? 夜に?」
「そそそ」
「野良が入りこんでるの? それともどこかの飼い猫?」
「それがさー」
 女子たちが口々に、八曜学園にこのところ広まっているある噂について、苗に教えてくれた。

      ※

「……うう……聞くんじゃなかった……」

 弱音を吐きながら、苗は暗い廊下を一人で歩いていた。
 窓の外は真っ暗だ。完全下校の時間が過ぎ、居残っている者がいないかどうか確認して回っているのである。
『影猫』。それが、噂に出てくる猫の名だ。
 暗くなった校舎の中で、一人でいる時、ふと振り返ると、自分の影が猫の姿になっている。黒く大きなその猫の、エメラルドグリーン、もしくはサファイアブルーという話もあるが、とにかく宝石のようにきれいな目を見てしまうと、魅入られて、そのまま影の世界へ連れていかれ、二度と戻ってこられないのだとか。

「そういうのいやなんだよなあ……人間なら、関節きめるなり目つぶしなり金的蹴りなりでどうにかなるのに……でも、おばけが怖いなんて人に知られるわけにもいかないし……」

 同僚教師たちにも教え子たちにも知られていることを、まだ隠しおおせていると信じて疑わない、それが七星苗である。

「っ!?」

 背後に気配を感じて、苗は俊敏に振り向いた。野生動物さながらの勘の良さである。
 そこには何もなく、誰もいなかった。
 しかし――苗はうめき、身震いした。
 全身を、いやな汗が濡らした。
 今歩いてきたばかりの、誰もいない、暗い廊下。
 ここは、この校舎のこの廊下は――こんなに長かっただろうか?

 喉が鳴る。体がこわばる。
 どこまでも続き、一点に収束して消えてゆく、はてしなく続く廊下。
 そこに、自分の影が伸びている。
 廊下と同じく、はてしなく長く長く、信じられないほど長く伸びてゆく真っ黒な影。
 その影が、動いた。自分の動作とはまったく別に。
 はるか彼方、消失点の向こう側から、自分の影が持ち上がり、迫ってくる。
 それは、床に腕をついた人間…………いや、猫に見えた。

「ひっ!?」

 苗の耳に、噂話がこだまする。連れ去られてしまう。猫の目を見てはいけない。宝石のようにきらめく目。影の猫の、目。
 ……キラッと、トパーズのような、黄色の光が輝いた。
 苗が一番好きな色。

「!!」

 反射的に苗は抵抗した。肉体的にではなく、心理的に。
 猫に魅了され、連れ去られるなんていや。
 自分は人間だ。猫なんかに負けるわけにはいかない。
(本当に?)
 当たり前。自分は人間なのだから。
(あなたは、猫じゃないの?)
 人間だよ!
 誰と会話しているのかわからないが、苗は強く返事する。
(猫と何が違うの? 猫も相手を攻撃するし温かいし血が流れているし、頭だっていいよ)
 違うもん、私は人間だもん!
(そうだね、人間は猫と違って、相手を愛するっていうことができるもんね)
 そう、その通り!
(じゃあ、証明してみよう。あなたは、目の前の相手を愛することができる。人間だから、あなたは相手を愛している)
 愛!
 その言葉が苗の心を満たした。
 美しく、暖かく、人間らしさそのものの言葉。
(あなたは人間だから、心から相手を愛する)
 そう、私は人間だから、相手を愛するの!
 大好き!
 苗は、満面の笑みを浮かべて両手を広げた。

 影が、とまどったように動きを止めた。
 そこに苗は、自分から抱きついていった。
 腕の中の感触は、細くて熱くて、気持ちいい。
 でも、自分の愛を伝えるには――服が邪魔だ。

「えいっ!」

 恥ずかしかった。ドキドキして、顔が熱くなる。でもそうと決めたからには突き進むのみ。七星苗は度胸で生きている。度胸だけとも言う。
 上を脱いで、豊かな、豊かすぎるおっぱいを支えるブラジャーを丸出しにした。
 下だって急いで脱いでみせる。筋肉質なふとももに、影が見入っているのがはっきりわかって、苗はさらに喜びに包まれた。
(相手を積極的に愛しよう。それは動物と違う、人間だけに許された高度な行為なんだから)
 そう、積極的に、どんどん行こう! 恥ずかしいっていうのも人間だからこそ! だからもっと恥ずかしくなっても大丈夫!
 苗は面白くなってきて、やはり恥ずかしいものは恥ずかしいけれど、影にキスして、おっぱいを思いっきり押しつけた。
 唇を重ね、舌を動かすと、熱くぬめるものが自分の舌にもからみついてきて、たちまち苗の体は甘く痺れ、まぶたがとろんと垂れ下がる。
 胸は高鳴り、全身が熱くなり、おっぱいをさらに強く押しつける。
 そうなるとやっぱりブラジャーが邪魔で。
「んしょ……」
 苗は、自分からブラジャーを外した。
 下も、脱いだ。
 そして大きく足を広げ、自分のすべてを、自分の愛のかたちを示す。
「さあ、来て!」
 私の愛のすべてを堪能しなさい! 苗は心からそう思い、のしかかってくる影を受け入れようと、体のすべてを開いた。
「ふああああああああ!」
 影が入ってきた瞬間、あまりの快感に、苗は激しく声をあげた。



「すごいわね」
「ほんと」
 聞いたことのある声がして、苗は目を大きくしばたたいた。
 ここは――多目的室だ。
 自分は――床の上だ。
 まわりには――神楽一紗、桂浦香具耶をはじめとした、教え子たちがいっぱい。
「な!」
「お疲れ様でした。素敵でしたよ」
 神楽一紗が、額の汗をタオルでぬぐってくれる。気持ちよかった。
 そこで初めて苗は、自分が素っ裸で、全身をぬらぬら汗に濡らし、両足の間もぐしょ濡れにしていることに気がついた。

「なーーーーーっ!?」
「あはは、猫みたい」と意地悪に笑ったのは桂浦香具耶だ。
「ちょ! な! なにこれ! なんで!?」
「先生の愛を、たっぷり見せていただきましたよ」
 一紗が、悪魔的な微笑をたたえて苗をのぞきこむ。
 苗は思い出した。そうだ、この子に、催眠術かけられて……!
 影猫なんていなかった。そもそも今はまだ下校時間前だ。
 自分から裸になり、足を開いて、床の上で強烈な快感に何度も何度も腰を跳ね上げ悲鳴を放ち――両足の間に熱い感覚をたっぷり味わって、頭の中が真っ白になって……。

「ひどい!」
「きれいでしたよ。いつも通り」

 美しい顔が至近距離で笑う。彼が自分に何もしていないことはわかっている。あの輝くようなペニスを、挿入してはいない。だけどそれで許せるものではない。ある意味直接される以上の屈辱的な行為を披露させられたのだ。

「だめ! こんなのだめ!」
「そうですか?」

 悪魔の手が、苗の額にあてられた。

「でも、ほら、こうされると、もう体が動かない」
「え……あ……!」

 このエッチで不純異性交遊でふしだらで図々しい美少年に一発おしおきを、と思った苗の体が、たちどころに麻痺した。
「もう何度も経験してるから、わかっているでしょう。こうされるだけで、先生は催眠状態に入っていく。気持ちよくて、頭の中がとろ~~んとなってきて……」
「うあ……ああ……」
 熱いものが、あてがわれた手から頭の中に入ってきて、湯船につかったように苗の体も、心も、弛緩していってしまう。
 抗うどころか、あらがうって何だっけと、抵抗を考えることさえできなくなって……。
「3つで、僕にされたこと、すべてを許せるようになりますよ」
 その通りになった。

 苗の眉間の険がとれ、ゆったりした笑みが唇に浮かぶ。
 記憶はすべてそのままあるが、今の苗は、気持ちよかったし面白いからいっか、怒るなんて大人げないしー、と考えるようになっている。
 そう、気持ちいい……催眠術をかけられるのは、とんでもなく気持ちいいのだ。

「そう、もっともっと、とろけていきますよ……深く、深く、あなたはどこまでも深く、催眠状態に入っていく……」
「ふにゃぁ…………」
 やがて、まともに返事することもできないくらい、苗はうっとりした、深い恍惚感に浸り……。
「舐めて」
 口に手が来ると、自分から舌を出し、白い指をなめしゃぶり始めた。
 信じられない甘さと共に、底なしの安心感が生まれた。
「大好きですよ、僕たちの七星先生」
「はぁ~い…………じゅるじゅる、ぴちゃぴちゃ」
 一紗の指を舐めながら、苗は喜びいっぱいの笑みを浮かべ、股間を熱くした。
「さあ、もっともっと、遊びましょう。みんなも先生と遊びたがっているんですよ」
「うん…………あしょぶ…………もっと……もっろぉ……」
 心から、苗はみんなとの関わりを求めて腕を開き、豊かな乳房をゆったり揺らした。

 教師として、充実した毎日を、七星苗は過ごしている。



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CROSSOVER

Author:CROSSOVER
 18禁ゲーム制作 とりぷる・すれっと/スタッフィングのブログです。
 よろしくお願いいたします。

 http://crossover-game.jp

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